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車の所有者が死亡した場合の廃車手続き方法

2022/11/17 up

所有者が亡くなってしまい、使用されなくなってしまった車をそのままにしておくと、毎年自動車税の請求がきます。

そのため、所有者が亡くなった車の廃車手続きを考えている人もいるのではないでしょうか。

自動車が自分のものではない場合、一度自分の名義に変更してから廃車手続きをする必要がありますが、普通自動車と軽自動車では手続きの方法が異なります。

そこで、今回は普通自動車と軽自動車の廃車手続きの違いと、所有者がローン会社となっている場合の対処法について詳しく解説します。

 

普通自動車と軽自動車で廃車手続きが異なる

 

自動車の所有者が死亡してしまった自動車の廃車手続きをする場合、廃車する自動車が普通自動車なのか軽自動車なのかで手続きの流れが異なります。

1点目の違いは書類の提出先です。普通自動車の廃車手続きの書類提出先は管轄の陸運局ですが、軽自動車の場合は管轄の軽自動車検査協会です。

2点目の違いは、手続きの方法です。後ほど詳しく解説しますが、軽自動車の方が普通自動車よりも比較的廃車手続きが簡単です。軽自動車の場合は、名義変更をした後に廃車手続きをしますが、普通自動車の場合には相続手続きが必要となります。

たとえ廃車する予定であっても、普通自動車は資産と見なされるため、相続手続きをしなくてはいけません。そのため、軽自動車の廃車手続きよりも面倒になると覚えておきましょう。

 

車の所有者が死亡した場合の廃車手続き

 

自動車の所有者が死亡してしまった場合の廃車手続きは、どのような流れを踏むのでしょうか。ここでは普通自動車と軽自動車の場合に分けてご紹介します。

 

普通自動車の場合

 

先述の通り、普通自動車の廃車手続きは、相続手続きが必要になるため少々面倒です。また、相続の方法によっても準備する書類が異なります。ここでは、相続人が1人の単独相続と、相続人が複数人いる共同相続の場合に分けてご紹介します。

 

単独相続の場合に準備する書類は6つです。自動車検査証、所有者の死亡が確認できる相続人全員の記載がある戸籍謄本もしくは除籍謄本、自動車の新所有者(代表相続人)の印鑑証明書、自動車の新所有者(代表相続人)の実印、遺産分割協議書(相続人全員の実印が必要)、陸運支局でもらえる申請書です。

 

共同相続の場合も準備する書類は6つですが、一部内容が異なります。単独相続と共通なのは、自動車検査証、所有者の死亡が確認できる相続人全員の記載がある戸籍謄本もしくは除籍謄本、陸運支局でもらえる申請書の3つです。

 

単独相続では、新所有者の印鑑証明書と実印が必要でしたが、共同相続の場合は、相続人全員の印鑑証明書と実印(実印が押された委任状も可)を準備します。また、単独相続では遺産分割協議書(相続人全員の実印が必要)が必要でしたが、共同相続の場合は、新所有者以外の相続人全員の譲渡証明書を準備します。

廃車のために相続人全員の実印をもらうのは面倒などの理由で、相続手続きをせずに自動車を使用すること自体は可能です。しかし、自動車を処分するときや自動車税の納付に関してトラブルが発生する恐れがあります。万が一事故を起こしてしまった場合、保険が利用できない可能性もあります。

一般的に、相続手続きをすることで重量税や自動車税、自賠責保険の還付金を受け取ることができます。しかし、相続手続きが遅れるとそれらの還付金を受け取れなくなる場合もあります。普通自動車の場合は面倒であっても早めに相続手続きを済ませるようにしましょう。

相続手続きが終わったら廃車手続きを進めます。普通自動車の廃車手続きは、自動車検査証、新所有者の印鑑証明書と実印、ナンバープレート、委任状、申請書および手数料納付書が必要です。

 

軽自動車の場合

 

軽自動車の所有者が亡くなってしまった場合の廃車手続きは普通自動車に比べて簡単です。

軽自動車の場合には相続手続きは不要で、車検証、新所有者の住民票と印鑑(認印可)の3つで名義変更をします。

名義変更が完了したら廃車手続きを進めます。車検証、新所有者の住民票と印鑑の3つ以外に、ナンバープレートと軽自動車税申請書を準備します。車検証の内容によってはさらに書類を準備しなくてはいけないこともあるようです。廃車手続きの専門業者に確認するようにしましょう。

 

所有者の名義がローン会社になっている場合の手続き

 

場合によっては車検証の所有者がローン会社となっていることがあります。このような場合、ローンが残っている場合とローンを完済している場合で手続き方法が異なります。それぞれの手続き方法をご紹介します。

 

ローンが残っている場合

 

ローンが残っている場合は、ローン会社に車の使用者が変更になったことを伝えてください。

残っているローンは、相続人に支払い義務が移ります。ローンを完済しなければ、車を買取に出すことも廃車にすることもできません。まず、残りのローンの返済を進めましょう。

ローン完済後から自動車の廃車手続きが可能になります。

しかし、車の売却価格がローンの残債額を超える場合には売却金額を利用して返済できるため、すぐに売却できます。ローンが完済していなくても、車の状態が良い場合など一定の売却価格が見込める場合には、一度売却価格を確認してみるとよいでしょう。

 

ローンを完済している場合

 

ローンの返済が終わっている場合には、ローン会社に「所有者解除」を申し出ます。所有者解除に必要となる書類などはローン会社によって異なります。それぞれのローン会社に確認しましょう。

所有者解除の手続きが完了すると、所有者は新相続人になります。この時点から、新相続人が自動車を買取に出すことや廃車手続きを行えるようになります。

 

まとめ

 

今回は車の所有者が死亡した場合の廃車手続き方法として、普通自動車と軽自動車の手続きの違い、所有者の名義がローン会社になっている場合の対処法について解説しました。

軽自動車の場合は、名義変更のみで廃車手続きができますが、普通自動車の場合は廃車手続きに入る前に相続手続きが必要です。

また、所有者がローン会社になっている場合、ローンが残っているかどうかによって手続きが変わります。

廃車手続きをする場合は、今回の内容を参考にしてください!

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