車の寿命はどう判断すればよいのでしょうか。いつまでも修理を繰り返し、乗り続けたい愛車でも、やはりコストパフォーマンスなど考えると、適切な時期に買い替えたいものです。車の寿命の目安や売りたくなった際の選択肢について紹介します。
車を運転している方は、大切な愛車がいつまで乗れるのか気になるでしょう。車の寿命に明確な基準はありません。車は、修理を繰り返して長い間乗り続けることも可能です。
しかし、できれば修理費用が高くなったり、メンテナンスに手間がかかったりする前に、買い替えを検討したいものです。本記事では、車の寿命の目安や、車の寿命が訪れた際の選択肢について解説します。
車の寿命は、どこで判断すればよいのでしょうか。ここでは、経過年数と走行距離、2つの視点から判断する基準について紹介します。
自動車検査登録協会が発表する「車種別の平均使用年数推移表」から、2023年の統計を見てみましょう。この統計は、初度登録年度ごとに1年前の保有台数と比較し、減少した車両を1年間に抹消された車両とみなして、国内で新規登録されてから抹消登録するまでの平均年数を算出しています。
2023年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13. 42年となっています。また、同様に軽自動車検査協会が発表している「軽自動車の平均使用年数」の2023年統計によれば、軽自動車の平均使用年数は15. 82年です。
これらの情報を総合すると、自動車の使用年数を基準とした寿命は、新車を購入してからおおよそ13〜16年であるといえます。
次は走行距離から見た寿命の判断基準です。一般的に、走行距離にして10万km〜15万km程度が車の寿命の目安といわれています。
これまで車の寿命は10万km程度とされてきました。しかし、近年開発される車は、かつてと比較するとかなり耐久性が上がっているため、15万km程度までは目安の範囲に入れても問題ないでしょう。
ただし、車はメンテナンス次第でそのポテンシャルに差が出てきます。さきほど紹介した数値は、あくまで最低限のメンテナンスしか行わなかった場合の目安です。走行環境やメンテナンス頻度によっては、走行距離を伸ばす余地はあります。
反対に、車の使い方によってもっと短くなる場合もあります。車は走行距離が長くなればなるほど各部品が摩耗し劣化するため、走行距離は車の寿命を左右する重要なポイントです。
大体10万kmを超えるあたりから、寿命が近付いていることを意識しておく必要があるでしょう。
一般的に自動車の寿命は、新車登録から10年程度と言われています。
経過年数と走行距離から割り出した車の寿命は、おおまかに13年〜16年です。しかし、車の寿命を決める要素はこれだけではありません。「車の寿命は10年」と言われる理由について解説します。
経過年数と走行距離から「寿命」は、言わば耐用年数です。しかし、1人の所有者が新車を登録してから車に乗り続ける期間は、平均で7. 5年とされています。
車は10年を過ぎると、トレンドや性能が大幅にアップデートされるため、価値が急激に低下する傾向があります。10年目の車検が来る前の、まだ一定の価値がある段階で車を下取りに出して乗り換える人が多いためです。
自動車業界では、各自動車メーカーが共通の指針として、各車種の部品を10年程度の期間、在庫しておくよう努めています。この方針は、部品の提供が10年を過ぎると終了し、在庫が枯渇する可能性が高まることから、修理の際には他の車種のパーツを流用したり、または修理不可能とされたりすることがあるためです。
実際には、車自体は部品を細かく交換すれば半永久的に乗り続けることが可能です。一部の愛好家はヴィンテージカーを大切にメンテナンスしながら乗り続けることもありますが、これはもはや趣味の範疇です。しかし、部品調達のコストパフォーマンスなどを考慮すると、多くの場合、この10年を節目に新しい車に買い替える方が経済的であるとされています。
新車登録から13年経過すると、自動車税と重量税が増加する傾向があります。この増加は、ランニングコストを考慮する際にも重要な要素です。このため、一般的には10年が買い替えのタイミングとされています。
1995年以前は、10年以上乗った車に対しては、2年ごとではなく1年ごとに車検を行うことが義務付けられていました。しかし、この制度は現在では廃止されており、車検の頻度は変更されています。
この昔の制度がなお影響を与えていることが、「車の寿命は10年」と言われる一因と考えられます。
一般的な車の寿命に関して紹介してきましたが、経過年数や走行距離に関わらず、車自体から買い替えのサインが出される可能性も十分にあります。
ここでは買い替えを検討した方がよい「寿命のサイン」について紹介します。
車を走らせていると、さまざまな音が耳に入ってくるでしょう。カーラジオや音楽を流していても、風切り音やロードノイズ、エンジンの作動音など各種機械音が少なからず聞こえます。
普段は気にしないかもしれませんが、いつもと違う音が聞こえる場合は要注意です。異音は、車の不調の前兆であることがあります。放置すると、重大な故障を引き起こす可能性があるため、早めの対処が必要です。
そのまま放置してしまうと、突然走行不能になるなど重大な故障を起こす可能性もあります。
頻繁な故障も車の寿命を知らせる重要なサインです。
故障したので修理をしてすぐにまた別の場所が故障してしまった、車検に出した直後なのに故障した、などの場合は、各部品自体に限界がきているのかもしれません。
今までと比較して、明らかに故障する頻度が高くなったと感じる場合は、寿命を迎えつつあると考えてよいでしょう。
異音と同様に、アクセル操作に対する反応が鈍い、いつもと違う振動を感じるなど、車の動きに違和感がある場合は、どこかに不具合がある、または不具合を起こす前兆であり、寿命が近付いている証拠として捉えてよいです。
とくに、パワーが出ないなど走行性能が明らかに落ちている場合は要注意です。
最近やけにガソリンの消費が早くなったな、と感じたら要注意です。燃費が悪くなるのは、無駄な負荷がかかっている証拠です。メンテナンスに出しても燃費悪化が改善しないという場合は、寿命が近いことが考えられます。
燃料費はもちろん、メンテナンス費用がかさむことは、車を維持すること自体に負荷がかかっているということです。経済的な負担を考え、買い替えを検討するとよいでしょう。
一般社団法人日本自動車工業会が発表する「2023年度乗用車市場動向調査」によると、新車を購入した際の前保有新車の平均保有期間は7. 7年となっています。
この調査結果から、多くの人が7〜8年で車の買い替えを考える傾向にあることがわかります。これを基に、車の買い替えに最適なタイミングを見てみましょう。
最初におすすめする買い替えタイミングは「車検前」です。
車検にはメンテナンス費用や自動車重量税など、1回に10〜20万円程度の決して安くない費用がかかります。さらに、使用年数が多い車ほど部品の交換や修理で思わぬ出費がかさむこともあるでしょう。
今の車に車検費用をかけるなら、その分を新車の購入費用にあてて、買い替えを検討した方がコスパがよいと考える方も多いでしょう。
査定価格が変動するタイミングも、買い替え時期にはおすすめです。
たとえば、今保有している車の新モデルが発売されるタイミングです。車に限らず、新モデルが発売されると、旧モデルは「型落ち」として査定価格が下がります。ディーラーやメーカーのHPをチェックするなど、アンテナを張っておくことをおすすめします。
ただし、古くから人気の車種だと査定価格が思うように下がらなかったり、逆にヴィンテージとして高くなったりするケースもあります。その辺りもリサーチしておくとよいでしょう。
また、決算期前の1〜2月・7〜8月は、仕入れが強化される時期です。ここも査定価格が高くなりやすいタイミングなので、要チェックです。新生活が始まる3〜4月はコンパクトカーや軽自動車が、大型連休前には大人数のレジャーに活用されるミニバンなどのファミリーカーの需要が高まる傾向にあります。
直前は売り時のため、覚えておくとよいでしょう。
また、3月と9月は「決算期前」として、車を安く購入できるチャンスです。ディーラーなどが、売り上げを伸ばすためのセールイベントなどを積極的に組むのもこの時期です。
さらに、7月と12月のボーナス時期も、車の買い替えに適したタイミングです。多くの場合、ディーラーがセールを行うことがあります。高値で売ることも大切ですが、ボーナス時期にお得に購入することも念頭に置いておきましょう。
車の買い替えが決まったら、今まで乗っていた車をどう処分するかが気になります。一般的には売却することになりますが「下取り」と「買取」2つの方法から選択することになります。
ここからは、下取りと買取の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて簡単に解説します。
買取とは、車の購入と関係なく、買取専門店や中古車販売店などに車を買い取ってもらうことです。
買取のメリットは、買取代金を現金で受け取れること、複数のお店から相見積もりを取ることによって、より高い価格での売却を選べることがあげられます。
近年は、買取業者同志は競争が激しく、お互い車をなるべく多く買い取ろうとする傾向にあります。そのため、客観的な評価に基づいた適正価格か、車種などによっては、それ以上での価格で売却される可能性も十分にあります。
また、売却時期のトレンドにも異なりますが、買取は全国の中古車流通相場を基に買取価格を決定するため、所有している車種やグレード、装備などからプラスの評価が反映されやすく、結果的に高く売れるという場合もあります。
デメリットは、自分で査定を依頼し、相見積もりや価格交渉などを行う必要があります。少しでも高く売りたいと考える場合は、相見積もりは必須となりますので、複数社の連絡を待たねばならない、比較して自分でじっくり検討しなければならないという手間があります。
また、購入先と売却先とでそれぞれ手続きを行わなければならないので、その分の手間や時間も考慮に入れておきましょう。
しかし、少し手間はかかってもなるべく高く売りたい、支払総額を抑えたい、現金を手元に残したいという方には買取がおすすめです。
下取りとは、車を新たに購入する際に、現在乗っている車を購入店やディーラーなどに買い取ってもらう方法です。下取りしてもらうためには、そのお店で車を新規購入することが前提となります。
下取りのメリットは、売却と購入をひとつの店舗で済ませられるので、手間がかからないところです。また、年式の古い車や走行距離の長い車、不人気な車種であっても、一定程度の価格になる場合があります。
デメリットは、車種やグレード、装備などがプラス評価になりにくいところです。また、下取りの代金はそのまま新しい車の購入費に充てられるため、基本的に現金は手に入りません。
また、売却と購入を同じ店で済ませるということは、その店に次に乗りたい車があるということも前提条件になります。特殊な車種や条件にこだわりがある場合は、下取りという方法が前提だと、欲しい車に買い替えられない可能性もあるということを頭に入れておきましょう。
交渉が苦手である、なるべく手間をかけずに車を買い替えたい、売却と購入を一気に済ませてしまいたいという方には下取りがおすすめです。
ちなみに、下取りも買取も、用意する書類の数と税金面に関しては差がありません。
こちらの記事では、廃車と下取りの違いについて解説しています。買取との違いやメリットとデメリットも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
車の寿命には、経過年数と走行距離が大きく影響します。しかし、自動車税や自動車自体の価値、部品在庫の点から10年程度を目安に、7〜8年で買い替えを検討する方が多い、ということがわかりました。
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