車が水没した場合はエンジンを止めて車から脱出し、レッカー車を要請しましょう。水没がタイヤの半分より上の場合は、乗り続けるリスクもあるため、修理か買取業者への売却を考えましょう。この記事では車を水没から守る方法も解説します。
近年、台風やゲリラ豪雨などによる車の水没被害が増加しています。車が浸水被害にあった場合、安全に乗り続けられるのか、また、浸水被害にあわないためにはどのように対策すべきかなど、気になる方も多いでしょう。
この記事では、車が水没した場合の対処法や予防策、そのまま乗り続けるリスクなどを解説します。また、水没した車に乗り続けられるかどうかを見極めるポイントや、処分方法に合わせた取り扱い方についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
車が水没した場合、乗り続けられるかどうかは浸水の程度によります。目安として、タイヤの半分を基準に見極めるのが一般的です。以下で詳しく解説します。
浸水した水の高さがタイヤの半分以下の場合、車へのダメージは比較的軽度であることが多いです。自動車は水たまりの上を走ることもあるため、ある程度の浸水であれば影響が出ないように作られています。
浸水した水位が低ければ、エンジンや電気系統への浸水が起こりにくいため、適切な点検と清掃を行えば、乗り続けられる可能性があります。
具体的には、タイヤとブレーキローターの交換で対応できる場合が多いです。水没の程度にもよりますが、ブレーキローターは錆びやすい素材で作られているため、水没した場合は交換をおすすめします。
いずれにせよ、水が車体のパーツに残ると、錆や腐食が進むため、整備工場でのチェックが必要です。また、雨水には泥や汚れが含まれていることが多く、細部に影響を及ぼすことも考慮しましょう。
同様に、海水が含まれている場合も、塩分によって錆が進むことがあるため注意が必要です。
浸水した水位がタイヤの半分を超えた場合、状況はより深刻になる可能性があります。タイヤの上半分まで水に浸かった場合は、ドライブシャフトのグリスが溶けてしまうため、ドライブシャフトの交換が必要です。
また、さらに水位が高くなると、エンジンルームや車内に水が侵入しやすくなるため、故障を引き起こすリスクが急増します。目安はマフラーの高さで、マフラーから水を吸い上げてしまうと、エンジンルームに水が入ってしまい、エンジンが故障する可能性が高まります。
この場合、乗り続けるのは危険で、専門家による詳細な診断が必須です。とくに、車内まで水が達した場合は、修理費用が高額になるケースが多く、乗り続けるよりも売却や廃車を検討した方がよい場合もあります。
水没の程度を見極める際は、見た目だけでなく内部の状態を確認することが重要です。タイヤの半分を目安に、早めに対処法を考えることで、大きなトラブルを防げます。
水没した車に乗り続けることには危険がともないます。見た目に問題がなくても、内部に潜むトラブルが後々大きな損害を引き起こす可能性があるためです。ここでは、具体的なリスクを4つ解説します。
水没による最大のリスクはエンジンへのダメージです。たとえば、マフラーからエンジンルームに水が入り込むと「ウォーターハンマー」と呼ばれる現象が発生し、ピストンやシリンダーが破損することがあります。
この場合、エンジン全体の交換が必要となるため、修理費が数十万円以上になることも珍しくありません。
また、水が混ざったオイルが循環すると、潤滑性能が落ちて摩耗が進行し、長期間の使用でさらに深刻な故障につながるおそれがあります。
現代の車はコンピューターによって制御されている部分も多く、多くの部分が電気系統に依存しています。そのため、浸水によって車の制御に深刻な影響を受けることがあります。
たとえば、オルタネーターやセンサー類が水に浸かるとショートしてしまうため、エアバッグやABSなどの安全装置が作動しなくなる可能性があります。また、ハイブリッド車や電気自動車はバッテリーを積んでいるため、浸水により漏電が起こることもあり、大変危険です。
これらの修理には、専門知識が必要で費用も高額になりがちです。また、浸水後すぐに異常が見られなくても、しばらく経ってから不調が起こり始めることもあるため、注意が必要です。
車内に水が浸入すると、カーペットやシート下に湿気が残り、カビや雑菌が繁殖します。その結果、強烈な異臭が発生し、快適なドライブが難しくなります。
これらの臭いは内装の布製部品やエアコン内部に染み付いてしまうことも多くあります。消臭剤では根本的な解決にならず、内装の交換が必要になるケースも多いため、コストと手間がかかってしまいます。
臭いは長期間放置するほど車体に染みついてしまうため、取り除くのが困難になるのも厄介な点です。
水没後は、金属部分に錆や腐食が進行します。とくに、下回りやボディの隠れた部分は乾燥しにくく、徐々に強度が低下します。これにより、走行中に部品が破損したり、事故時の安全性が損なわれたりするリスクが高まります。
早急に対処しないと、車全体の寿命が縮まるだけでなく、売却時の価値も大幅に下がるでしょう。
また、塩分は錆や腐食の被害を大きくするため、海水混じりの水に浸かってしまった際には要注意です。このほかにも、下水などから混じった化学物質や有害物質が影響を与えるケースもあります。
車が水没してしまった場合、冷静かつ迅速に対処することが重要です。間違った行動を取ると被害が拡大し、修理費用や安全性の問題につながるおそれがあります。ここでは、水没時の具体的な対処法を6つのステップで解説します。
状況に応じて適切に行動し、愛車と自身の安全を守りましょう。
水没が進行している場合に最優先に行うべきことは、車中からの脱出です。水位が上昇すると水圧でドアが開かなくなるため、非常に危険です。窓が開いているうちに素早く脱出しましょう。
電動窓が作動しない場合は、ハンマーや専用の脱出キットなど、ガラスを割るための工具を使って脱出しましょう。
また、水位が上がり、水圧でドアが開かなくなった場合は、車内に浸水が始まったタイミングが脱出のチャンスです。車内と外の水位が同じくらいになると、水圧の内外差が少なくなるため、ドアを開けやすくなります。浸水が始まっても慌てずに、外に出る機会を逃さないようにしましょう。
脱出する際は、シートベルトを外し、冷静に周囲を確認しながら安全な場所へ移動しましょう。とくに、夜間や水流が強い環境は視界が悪いため、リスクが高まります。ためらわずに迅速な行動を取ることが命を守る鍵となります。車内に貴重品があっても、命を優先して後で対処しましょう。
水没した際には、無理にエンジンをかけないようにしましょう。
水がエンジンルームに侵入している場合、吸気口から水がシリンダーに入り込み「ウォーターハンマー」と呼ばれる重大な故障を引き起こすことがあります。
ピストンやコンロッドを破損させ、エンジン全体の交換が必要になるほどのダメージを与えることがあり、大変危険です。
また、一部の車種ではエンジンにコンピューターが配置されていることもあり、水没によって動かなくなっていることもあります。
エンジンがどのような状態にあるかは、外からは分からないため、水位からエンジンルームへの浸水が疑われる場合は、エンジンをかけないようにしましょう。
電気系統のショートを防ぐために、バッテリーのマイナス端子を取り外す作業を行いましょう。水没により配線や電子部品が濡れていると、電気が流れ続けることで火災や追加の損傷が発生するおそれがあります。
作業は水が引いて安全が確保された後に行い、感電を防ぐためにゴム手袋を着用するなどの対策を取ると安心です。端子を外すことで、電気系の二次被害を最小限に抑え、次の対処に備えられます。
自分で作業が難しい場合や工具がない場合は、無理せず専門家に依頼する選択肢も検討してください。
水没した場合は自力で車を移動させず、レッカー車を呼ぶのが安全です。水没した車を無理に動かすと、エンジンや足回りにさらなるダメージを与え、修理が困難になる場合があります。ロードサービスや保険会社に連絡し、状況を詳しく伝えて手配を依頼しましょう。
また、レッカー車を呼ぶ際は、浸水の程度を正確に伝えましょう。たとえば、水の高さはタイヤの半分以上か、車内まで水が入ったかなど、状況を具体的に伝えることで、適切な対応が受けやすくなります。
レッカー移動中は安全な場所で待機し、業者の指示に従いましょう。無理な自走を避けることで被害の拡大を防ぎ、次のステップへスムーズに移行できます。
レッカー車に車を回収してもらったら、整備工場やディーラーに連絡して詳細な点検を依頼しましょう。水没の程度をプロに診断してもらい、エンジン、電気系統、内装の状態を徹底的に確認することが必要です。
車が水没した場合、見た目ではわからない配線の腐食や部品の劣化が進行している場合があり、放置すると後で大きなトラブルに発展するリスクがあります。点検結果をもとに、修理が可能か、どの程度の費用がかかるかを把握し、修理するのか、または売却するのかなど、次の選択肢を検討するための判断材料にしましょう。
信頼できる業者を選び、早めに相談することで、適切な対応が可能です。
車両保険の内容を確認して、補償の適用範囲をチェックしましょう。水害が補償対象に含まれていれば、修理費用や全損時の買い替え費用の一部がカバーされる可能性があります。
保険会社に速やかに連絡し、水没の状況や被害の詳細を報告して手続きを開始しましょう。たとえば、浸水時の写真や整備工場からの診断書を用意しておくと、申請がスムーズに進みます。
保険金の受け取りには時間がかかる場合もあるため、早めに動き出すことが重要です。また、補償が適用されない場合でも、状況を記録しておけば後々の交渉や判断に役立ちます。契約内容をよく確認し、保険証券に記載された連絡先や条件を把握しておくことも大切です。保険を活用することで、経済的な負担を軽減し、次の段階へ進む準備を整えましょう。
車を水没から守るには、日頃からの予防策が欠かせません。豪雨や台風による被害を最小限に抑えるため、以下の3つのポイントを実践しましょう。
水没を防ぐためには、豪雨時に冠水した道路への進入を避けることが基本です。水深が分からない場合、無理に進むとタイヤの半分を超える浸水が起こり、エンジンや電気系統にダメージを与えるおそれがあります。
とくに、水位の高さによっては、車のエンジンや電気系統に深刻なダメージを与えてしまい、動かすことができなくなる場合もあります。
過去に冠水したことのある道路は豪雨のたびに冠水しやすいため、警戒しておいた方がよいでしょう。
また、夜間や視界が悪い状況では水位の見極めが難しくなります。万が一の状況が想定される場合は、迂回ルートを選ぶのが賢明です。安全を優先し、多少遠回りでもリスクを回避しましょう。
普段使う道路で、冠水しやすい場所を把握しておくことも重要です。たとえば、低地や川沿いのほか、排水設備が不十分なエリアは、水が溜まりやすい傾向があります。
通勤ルートやよく使う道を事前に確認し、危険箇所を地図にメモしておくと便利です。
また、反対に、高い場所を把握しておくことも重要です。雨量が増した場合でも冠水の被害を避けられるエリアを知っておくだけで、水没の被害を防げます。
このような地域全体のリスクは、自治体のハザードマップを活用することで、把握できます。ハザードマップとは、過去に起きた災害情報をもとに、台風や豪雨、洪水などの被害のほか、地震や土砂崩れなどの自然災害で起こる被害を事前に予測して地図に書き込んだものです。
地域の土地に関わるリスクをあらかじめ知ることができるため、積極的に参照することで、水没被害の影響を最小限に止められます。
また、ハザードマップは、災害時の駐車場所の選定にも役立ちます。このように普段から準備をしておくことで、突然の豪雨でも冷静に対応できるでしょう。
水没事故を防ぐためにも、日頃から天気予報を定期的にチェックする習慣をつけましょう。
ゲリラ豪雨や台風の予報が出た場合、事前に車を高台に移動させたり、ガレージに保管したりなどの対策ができます。
とくに、雨量が多いと予測される日は、外出を控えるか早めに帰宅するようにしましょう。スマートフォンやパソコンの天気アプリを活用すれば、リアルタイムでの情報が得られます。
こまめにチェックして、急な天候変化にも対応できるようにしておきましょう。
水没した車をどう扱うかは、状況に応じて判断しましょう。ここでは、3つの選択肢を紹介します。
水没が軽度な場合は、修理して乗り続けるという選択肢があります。たとえば、水位がタイヤの半分以下でエンジンや電気系統に水が侵入していない場合、点検と清掃で再び使用可能な状態に戻せる可能性が高いです。
しかし、見た目ではわからない内部のダメージが潜んでいることもあるため、整備工場でプロに徹底的な診断を依頼することが不可欠です。修理費用が車両の価値に見合うかどうかを慎重に検討し、無理のない範囲で進めるのが賢明です。
とくに、長年愛着のある車の場合は簡単に手放したくないという方も多いはずです。この方法で再び快適に乗り続けられる可能性もありますが、気持ちだけで決めるのではなく、専門家の意見を聞きながら将来的なリスクを考慮して決めましょう。
修理が高額になる場合や車の安全性を重視したい場合は、買取業者に売却するのもよい選択です。水没車でも専門の業者は価値を見出してくれることが多く、適正な価格で買い取ってくれます。
たとえば、中古車市場での需要や部品取りとしての利用価値を評価し、想像以上に高値がつくケースもあります。手続きは簡単で、レッカー移動から書類処理まで業者が代行してくれるため、手間をかけずに処分が可能です。
水没車に不安を感じるなら、この方法で素早く現金化し、新たな車に買い替える資金にあてるのもよいでしょう。
ただし、浸水の被害が大きい場合は買取価格が低かったり、買取をしてもらえないケースもあります。また、水没歴がある車は購入を避けられる傾向があるため、業者によっては買取を断られることがあります。いずれにせよ、買取業者の選び方が重要です。
水没が深刻で修理が難しい場合、廃車を選ぶのも現実的な選択肢です。たとえば、エンジンや車内が完全に水に浸かり、使用不能と判断された場合、安全性や経済性を考えると廃車が適切です。
手続きには費用がかかりますが、専門の廃車業者に依頼すれば、解体から抹消登録までスムーズに進みます。
さらに、車両保険が適用されれば一部費用が補填される可能性もあるため、保険内容を確認しておくと安心です。廃車にすることで、危険な車を使い続けるリスクを回避し、新たなスタートを切る準備が整います。
状況が極端に悪い場合は、潔く手放す決断も賢い選択といえるでしょう。
こちらの記事では、水没した車について解説しています。
廃車にするかの判断基準や手続きの方法も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
車が水没すると、乗り続けるかどうかの判断に悩むものです。思い出のある車であるほど心情的に手放しづらいものですが、水没車に乗り続けることにはリスクもあります。水没した高さがタイヤの半分以上かどうかを目安に、専門家の意見を参考にしながら、無理のない選択をしましょう。
また、水没車を売却する場合は、業者の選び方が重要です。カーコレクトは、廃車・事故車買取のプロとして、多くのお客様から選ばれてきました。
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